きら星の短編集
「ここだよ?」





僕は、再び聞こえたその声に思わず振り返った。





そこには、僕と同じような、でもどこか違うような制服を見に纏った、とても美しい女の子が立っていた。





髪は漆黒で、おかっぱ。




そして、雪のように真白な肌をしていた。





「こんにちは。」





「……こんにちは。」





当たり前のように僕を受け入れた彼女。





……さっき見たときには、ここに人なんかいなかったのにな。





「君は誰?」




「私?私は蛍っていうの。あなたは?」




「僕は2年A組の中島優太。君は何組?」





僕のその質問に彼女は答えず、にっこりと微笑んだだけだった。


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