きら星の短編集
とりわけ笑顔が素敵で、みんなの輪の中心に常にいる。




それなのに、時々悲しそうな顔をする。




「先生。私、国語係の東歩美(ひがしあゆみ)っていいます。何かあったら、言ってね!」




「あぁ、うん。ありがとう。」




彼女の名前は歩美。この教育実習で一番僕と一緒の時間を過ごすことになる。



「東さん。国語の授業って普段どんな感じ?」



「先生。東さんなんて、私呼ばれたことないですよ。歩美でいいです。」



「あ、うん……分かったよ。」




「オッケーです!」




どうしてだろう。彼女の笑顔はこんなにもきれいなのに、一瞬悲しそうに写るんだろう。

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