女装彼氏×男装彼女

羽魅side♀


「羽魅ー、そろそろ機嫌治したら?」

「そんな、すぐに治せたら苦労なんかしないわ!!」

なんで、朝からこんなついてないわけ?

「まぁ、あたしも羽魅くんの時のほうがぶっちゃけ好きだよ?」

「でしょ!?やっぱり、男装時の方が美しいよね!?!?周りの女の子たちもキャーキャー言ってくれたのに!!」

今、怒りをぶつけているのは中学生からの友達哉箕障 藍璃(カナミザワ アイリ) 初めはこれで、カナミザワって読むことに驚いた

それより!!

今日の朝、ずっごい美人の女の子がナンパしてたのを助けてあげた時、私って言いかけちゃったけど、男装してたってばれたかな?

「そりゃあ、ばれてほしくないよねー?好きになっちゃったんだよね?」

「まだ、好きと決まったわけじゃない!!」

た、確かに、ドキドキしたけどっ

でも、これが恋だったら私・・・いやぁぁぁぁあああ

私は男が好き!!男が好きなのに!!

それに、先生には女の子の姿で入学式出ろなんてっ

ずっと機嫌が悪かったっていうのしか覚えてないわ!!

「・・・はぁ。男装時に戻りたい」

「羽魅にその顔で言われると嫌でしかたがない」

「なんで!?」

「羽魅君(男装しているとき)と素の女の子のとき、どっちもいけてるとか、世界を敵に回したのと同じようなもんよ」
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