イデア
○キヨエ
■イチ
燈泉(トウセン)高校に入学して3カ月、最近変わったことと言えば“あれ”
同じクラスの友達咲(サキ)と、羽瀬(ハセ)が付き合いだしたこと。
当然と言えば、当然だと思った。
入学式、咲はお父さんが来たし、羽瀬はお母さんが来た。
2人とも親が再婚していて、境遇が似ていることから、仲が良くなるのに時間はかからなかった。
「汐映(キヨエ)、何か食べてこうよ」
幼なじみの伶(レイ)が私のクラスにやってきて、向かいの席に座る。
伶は真っ黒でつやつやの髪の毛と、きれいな顔立ちでモテる。
「えー、私も行きたーい」
「・・・・・・・」
伶は咲のことがあんまり好きじゃないらしく、咲が笑顔で近づいて来た瞬間、ムッとした空気になる。
そんな空気にも気づかず、咲は話し続ける。
「誰か他に男子も連れて行こうか?汐映はさぁ、もうちょっと積極的になったほうがいいよ」
「ちょ・・・・・」
「そんなんじゃいつまで経っても彼氏できなくて、一人ぼっちになっちゃうよ」
ひとり・・・・ぼっち・・
「いい加減にしてよ!!!」
伶が声を荒げて言う。
同じクラスの友達咲(サキ)と、羽瀬(ハセ)が付き合いだしたこと。
当然と言えば、当然だと思った。
入学式、咲はお父さんが来たし、羽瀬はお母さんが来た。
2人とも親が再婚していて、境遇が似ていることから、仲が良くなるのに時間はかからなかった。
「汐映(キヨエ)、何か食べてこうよ」
幼なじみの伶(レイ)が私のクラスにやってきて、向かいの席に座る。
伶は真っ黒でつやつやの髪の毛と、きれいな顔立ちでモテる。
「えー、私も行きたーい」
「・・・・・・・」
伶は咲のことがあんまり好きじゃないらしく、咲が笑顔で近づいて来た瞬間、ムッとした空気になる。
そんな空気にも気づかず、咲は話し続ける。
「誰か他に男子も連れて行こうか?汐映はさぁ、もうちょっと積極的になったほうがいいよ」
「ちょ・・・・・」
「そんなんじゃいつまで経っても彼氏できなくて、一人ぼっちになっちゃうよ」
ひとり・・・・ぼっち・・
「いい加減にしてよ!!!」
伶が声を荒げて言う。