秋恋たいふーん
「へっ?……」
誰かの声が聞こえた気がして、
周りをみると、
「こっち。」
その声に振り向くと、
隣の席の秋山くんがわたしをみていた。
周りはざわざわとさっきよりも
ずっと騒がしい。
わっ、わたし寝ちゃってた!!
いま何時っ??
「大丈夫、休み時間だし、
先生も気付かずにでてった。」
わたしの考えてたことはお見通しだったみたいで、無表情ながらも教えてくれた。
「あ…そっか、ありがとう。」
とりあえず控えめにお礼を言って、その場から離れた。