【完】そばにいるだけで
そう言われれば、確かにそうかもしれないけれど……。
「でも、彼の興味のあるものを一緒に見るのって、楽しいものなんじゃないの?」
それを聞いた愛莉は首を大きく横に振った。
「限度よ限度。そりゃあたしだってさ。彼のこと好きだし?彼が好きなものにだって興味はあるよ。だけど、あんまりしょっちゅうだとさぁ……ったく、あのサッカー馬鹿」
愛莉は彼を思い出しているのか、呆れた様子でため息をついた。
一年以上付き合えば、そういう関係になるのかな。
初めての彼氏ができて間もないわたしには、まだ、わからないことばかりだ。