【完】そばにいるだけで




昴先輩に連れて行かれたのは、コンビニから程近い人気の少ない公園だった。



辺りはみるみるうちに暗くなり、外灯が公園を照らしている。



二人並んでベンチに越しかけ、わたしはミルクティを一口飲んだ。



温かさが体に染み渡っていく。



大げさな言い方をすれば、生き返ったような感じがした。



「おいしい。ほっとする」



そっと呟いて、大きく息を吐いた。



「そりゃよかった」



先輩は少し鼻で笑った。


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