【完】そばにいるだけで




数日後、突如舞い込んできたニュースにクラスの女子はざわついていた。



C組の梅原さんが、突然退学したのだ。



「梅原さん、妊娠したんだって」



「援交相手の子らしいよ」



この噂は一瞬にして、校内を駆け巡った。



「じゃあ、あの妊娠検査薬は、梅原さんのだったのかなぁ」



「おかしいよねぇ。もしそうなら、なんでわざわざうちのクラスのゴミ箱に捨てるわけ?」



瑞希は腑(ふ)に落ちないというような顔をして腕を組む。


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