【完】そばにいるだけで



そして、部屋に散乱している服を見て、



「どうしたの、これ」



と、服とわたしを交互に眺めた。



「う、うん……ちょっとね」



少ししどろもどろになったわたしを見て、勘づいた愛莉は、



「ひょっとして、デート!?」



と大きな声を出すので、わたしは思わず人差し指を口の前で立てた。



すると、愛莉は声を潜めて、



「やるじゃん!お姉ちゃん!」



と、わたしの肩をバシバシと叩いた。


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