【完】そばにいるだけで
そして、
「あたしがコーディネートしてあげるよぅ」
と、わたしが「うん」とうなずく前に、服を物色し始めた。
「お姉ちゃんの、相変わらず地味なのばっかだねぇ」
どれもいまいちというように、持ち上げてみてはベッドに放る。
「放っといてよ」
確かに地味だけど、こういう服が安心できるんだもん、わたしは。
「あ、そうだ。あたしの貸してあげるよ」
そう言い残し、愛莉は自分の部屋へ戻っていった。
そして、愛莉チョイスの服を持って戻ってきた。