あたしだけの執事さま~お嬢様は鬼畜な執事がお好き~
「ええ。申し上げました。」


執事さまが微笑んだ。

「…ご存知ありませんでしょうか?かりんお嬢様は、養子なのです。」




「いっ今…っ。養子、とか言いませんでしたかぁっ」


「ええ。」


ニコニコと笑いながら、執事さま。


あたしに書類を差し出した。


「三宅かりんさま…いえ、一條かりんさま。元々、一條の舘の仕来たりによって、一條のご子息ご息女は生まれて直ぐに一般家庭に15の時まで預けられるのです。本日、4月3日はお嬢様の15のお誕生日。旦那さまよりお迎えをと、命じられました。」


なんて、今。



サラッとその美形な顔から、爆弾発言が飛び出した。

「へ…っ。えぅっおっおかーさんっ」


本当なの?


振り向くと、お母さん。ちょっと辛そうに笑ってた。


「…かりん。今まで言えなかったけど。そういう事なの。今日から一條かりんとして…頑張ってね。」


って…。



ええと…つまり、あたし。


いきなり、お嬢様っ

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