お嬢っ!!



大きな門、イギリス風の洋館。広い庭に、噴水があり花や木は、庭師が綺麗に手入れしてある。



これが私の家。


高級住宅街のど真ん中に建つ我が家。他の家とは比べ物にならないくらいデカイ。とにかくデカイ。



ここは、あえて2回言ってみた。



近所には、父さんの会社に働いている上の方の人も住んでいる。



まったく、近所に引っ越してくんなって感じだ。



おかげでこっちは愛想笑いをつくらなければならないからいい迷惑…。




ダラダラ歩きながら、インターホンを押し、門を開けてもらうと、ちょうど玄関から須崎さんが出てくるのが見えた。



相変わらず、素敵だ。


彼には欠点が無いのだろうか。




「お帰りなさいませ、お嬢様。」



「ただいま〜」



彼は、私に気づくと優雅に一礼をして、声をかけた。


「これから社長とイギリスへ参りますので、あとは、よろしくお願いいたします。」



あぁ〜そんなこと、この前言ってたような言ってなかったような…。


完璧に忘れてたな。





< 15 / 76 >

この作品をシェア

pagetop