お嬢っ!!



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「ふふ〜ん♪」




街に入ってから、数時間。

私のテンションはMAXだ。


買い物もたくさんしたし、今まで欲しかったものもたくさん買った。



本当は小百合と来たかったけど、あいにく小百合はデート中だ。また誘うとしよう。



歩いていても、誰も私を白鳥家のお嬢様ということを気づかない。




なぜなら、今の私の格好は完全にその辺の一般人と一緒だからだ。



バレるのが嫌だったから髪型を変え、さらにTシャツにジーンズというどこにでもいそうな格好をした。



そのお陰で、バレることはなくスムーズに買い物を楽しむことができた。




今、何時だろ?




ふと思った。



時間を気にせず、買い物に夢中だったから日が落ちていたことに気づかなかった。



時計を見れば、午後6時30分過ぎを指していた。



「うーん、どうしようかなぁ」




もう用事は済んだし、はっきり言って何もすることがない。



とりあえず、ぶらぶら歩く。




私が見ない間に街の雰囲気はなかり変わっていた。今まであった店が無くなったり出来たりしていて少し新鮮だった。



考えながら歩いていたら、人気(ひとけ)が無くなったことに気づいた。



何で、いないんだ?



街はすぐそこだ。


なのに、今私がいる周辺だけ誰もいない。



なぜ?



変な感じがする。いや、嫌な感じがすると言った方がいいのか……。とにかくおかしい。



下を見ると、ぐちゃぐちゃな色の線が真っ直ぐにかかれていて、大きな×が赤色でしるされていた。



なんだこれ?
車道の線ではないし……。



線より向こうを見てみる。


気持ちが悪いくらい気味が悪い雰囲気が出ている。



でも、不思議なくらい何故か惹かれた。





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