お嬢っ!!
―――――でも気になって結局あまり寝ることができなかった。
まぁ私が落としたのが悪いから仕方ない…。
重たい体を起こし、いつもと変わらず学校へ行く準備をする。
「おはようございます、お嬢様。」
朝からお手伝いさん達は、大忙しだ。本当に頑張ってくれていると思う。それでも私への挨拶は忘れない。
素晴らしいよ…。
感動ーもんだっ!
父さんと須崎さんがいないから、朝はとても静かだった。だから、私も静かに朝食をとることとなった。
「いってきまーす。」
「いってらっしゃいませ。」
数人のお手伝いさんと執事さんに見送られて学校へと向かう。
今日は、話す相手(父さん)がいなかったから、時間が余ってしまった。だから早めに学校へ行くことにし、いつもは車で送ってもらうが今日だけ遠慮した。
う〜ん、気持ちいなぁ。
時間が早いから、気温が丁度いい。大きく背伸びをして学校へと向かう。
途中、昨日の落としたものを探すが結局見つからなかった。
しゃーない…、今日探しに行くかな。
とりあえず、あの男が拾ってないことを願うだけだな。拾ったら、完全にバレる。
…………。
まぁ、なんとかなるさ。
なったらなったで後から考えればいいし。
なんとポジティブ・シンキングな私っ!
ファンが何人いてもおかしくないぜ(!?)
おっと危ない危ない。
もうすぐ学校だった。
朝、早いとはいえ、部活動とかで登校している生徒もいるから気を張らなければ。
途中「ごきげんよう、白鳥様っ!」と何人かに声をかけられ爽やかに挨拶をしておいた。
皆の額から大粒の汗が光っていた。
あーー!!
私も部活に入りたいよ〜まったく。