お嬢っ!!
私たちの状況を慎一郎さんはあたふたしながら止めようとし、羽琉くんは何故か目をキラキラさせて見ていた。
もう一人私を怒らせた原因の千尋くんはというとタバコを吸いながらこっちを見て笑っていた。
「ちょっとアンタも同罪人よっ!!」
千尋くんにビシッと指をさす。
なにのんびりタバコ吸ってんのよ?!
「ん〜?俺は疑っただけで、お嬢ちゃんが女だってことを全否定したわけじゃねーよ」
「全否定してなくても疑ったじゃないっ!」
「ま、まあまあ。」
慌てて慎一郎さんが私たちの間に入って阻止する。
「慎一郎さん、だって…「ぶはははははっ!!!!」
……へ?
大きな笑い声がする方に目を向けると―――
「ひーっ、腹いてー!!」
ソファーをおもいっきりバシバシ叩きながら笑っている日和くんがいた。
え?何事?!
私がポカーンと口をあけながら日和くんを見てると、日和くんは笑いすぎて出た涙を手で拭き取りながらこっちを見た。
「あ、あの〜…」
「お前…、おもしれーなあ」
はい…?
「お、面白い?」
何が面白いのでしょうか?
日和くんが何でウケてるのかまったく分からない。
「ああ、コイツらとこんなに騒ぐ女初めてみた。」
日和くんは笑いながらそう言った。
「ちっ、笑い事じゃねーんだよ日和。こっちは最悪だっ」
金髪は頭をガシガシかいてソファーに座り直した。
「こっちも最悪よっ!」
私も金髪から離れて羽琉くんの隣に腰かける。