お嬢っ!!
時間はあっという間に過ぎ、気づけば時計の針は18時過ぎを指していた。
「もうこんな時間か…。リコちゃん送るよ」
慎一郎さんは、ソファーから腰を上げ私を見た。
「あっ、大丈夫ですよ」
そんなわざわざ慎一郎さんに送ってもらうなんて…、とんでもないっ。
そこまで迷惑はかけられないよ。
「リコ、遠慮するな。慎一郎に送ってもらえ。」
日和くんは笑って私に言った。
「いや、大丈「送ってもらえ。」
日和くんは黒い笑みを向けて強く言い放った。
こ、こえー……!!!
黒い笑み…ヤバいっす。
こりゃ送ってもらったほうがいいな。日和くん、こえーもん。
「は、はい…」
「ん。後はよろしくな慎一郎」
「ああ」
「じゃあ行こっか。」と言って慎一郎さんは先に歩き出した。
私もその辺に置いてあったカバンを持って慌てて追いかける。
「じゃあねリコっ。また明日!」
「走って転ぶなよお嬢ちゃ〜ん。」
羽琉くんは笑顔で手をブンブンと振り、千尋くんはニヤニヤ笑いながら手をヒラヒラとさせていた。
「あっ、うん」
そうだ、明日からしばらく毎日通うのか。
なんかこれから大変なことが色々起きそうだなあ。
ちょっと不安を抱えつつ部屋をあとにした。