お嬢っ!!
久しぶりに烈兄と会って、私の気分も向上。
烈兄は最近仕事が忙しいようで中々家に帰ってこない。
会社で泊まるかホテルで泊まるかどっちからしい。
だからちょっと心配だけど、それだけ仕事が貰えてるのは良いことだし、父さんが指示してるからだと思う。
多分烈兄に期待してるからこそだ。
でなきゃ、あのバリバリ、ビジネスマンの父さんが仕事を与える訳がない。
どちらかというと父さんは1人で全部やってしまうタイプだから、仕事を与えるなんて珍しい。
ま、将来の為に父さんも色々考え――――
「リコ〜!父さんにもかまってくれよ〜!!」
―――てるのか?
おいおい父上よ…。
いま、すっごーく人が感心してたのに…。
……はあ。
こりゃダメだ。
さっきの言葉前言撤回!
何にも考えてない気がする!!
あれだ。うん、まあそれでこそ父さんさ。
目の前でぷくーと頬を膨らませてる父さんを見ながら苦笑いする。
って、おい!私の真似するなよ!!
しかも娘の私より可愛いって何?!
なんかムカつく。
なんで私の周りにいる男は良い男ばっかりなのよ!
良い男………
あ。
そういえば千尋くんたちもだ。
ふいに頭に浮かんだ。