お嬢っ!!
しかし、良い案がすぐ浮かぶわけがないのだ。色々方法はあるがこれじゃあ生ぬるい。
脅しても全然効かなそうだし、かと言って何もしないのも不安だ。
何かいい方法はないかなあ…。
こういう時、頼りに―――
「そうだっ!!」
「「!!!」」
急にひらめいた私は勢いよく立ち上がり、ドアへと走り出す。
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バタンっ、と勢いよくドアが閉まり俺と父さんは唖然とその光景をただただ眺めていた。
「せわしい娘に育ったもんだな…あれは。」
「…ははっ」
ははっ、って…。
んな笑顔で言うなよ。
はあ……
流石親父だな。
仕事だとスッゲーこえーのに、リコのことになると甘々だ。
ま、1人娘が可愛いんだろうなあ。
だからリコもあんなお転婆になってしまったのだろう。
――――さて、今度は何をしでかすんだぁ…あの妹。
あんまいい予感はしねーな。
俺はしばらくリコが出ていったドアを見つめていた。