お嬢っ!!
「……」
「……」
「そっか…」
沈黙を破ったのは私
なんとなく父さんが言おうとしてたことは、分かってた。
だって私のことでそんなに辛そうな顔をするのはこの“約束”の話をするときしかない。
本当は、こんな顔を父さんにして欲しい訳じゃないのに…
自分の不出来に腹が立つ。
「…いいのか?」
そんな顔をしないで…
「うん」
私は笑顔を張り付けて、はっきりと父さんに向かって言った。
迷わない。
そう決めたんだ。
誰も私の決意は曲げられない。
「さっ!学校へ行きますか。」
私は、早くこの空気から逃れたくて学校指定の鞄をとってリビングを出た。