お嬢っ!!
くっそー!
この万年18禁男めっ!
「リコちゃんとりあえず落ち着いてくれ、頼むから。ほら、足の怪我も悪化するし…」
そう言ってプンスカしてる私を慎一郎さんが促して押さえつけた。
しかし、そんな私を無視して千尋くんはタバコを吸い、隣にいた隼人がケタケタ笑いながら口を開いた。
「ずいぶん似合ってんじゃねーか、羽琉」
――羽、琉…?
え、ちょっと待て。
今、隼人は‘羽琉’って言ったよね。
も、もしかして…。
「羽琉くん…?」
すると可愛いメイドちゃんはくるっとこっちを見て…うるうるとした瞳をし、こっちまで駆け寄り抱きついてきた。
「ゔー、リコぉ〜」
あ、羽琉くんでした。
じゃ、じゃなくてっ!
「どうしたのその格好!?コスプレ?」
私は羽琉くんの頭をよしよしと撫でながら全身を見る。
似合ってるっちゃ、似合ってるんだけどなあ。でも本人はかなり嫌がってる…、そりゃそうだ。
「さっきジェンガやっててさ、俺負けたから罰ゲームでコレ着て校舎まわってこいって…」
あじゃぱー。
まさかの罰ゲームね。
どうせ隼人と千尋くんが決めたに違いない。