それからぼーっとしたまま
6時限目の英語を過ごす。
帰りになって
みんな教室から出る。
騒がしい声が廊下に広がり
私はどうしようと迷う。

ちゃんと私だよって
言いに行った方がいいかな?

乃亜と一緒に帰ることにして
2年のホールでしゃべってた。
そのとき

マサが居た。

マサは私に
「愛、ありがとうね。」
って手を挙げてお礼を行って
廊下の向こうに歩いて行った。
私はその後姿を見つめながら
「うん。」
って小さい声で言った。
聞こえたかな?
聞こえなかっただろうね。

乃亜と下駄箱で
帰ろうかなって
相談してたら
マサが来た。
私たちはマサより先に校門を出た。

何個もらったなどという話をしながら歩く。
でも頭の中はマサのアノ言葉
「愛、ありがとうね。」
嬉しかった。
< 33 / 104 >

この作品をシェア

pagetop