となりの席
「西村くん。話があるから、少しだけいい?」

なるべく冷静を装って声をかけた。

心臓の鼓動はすごく早くなってる。

西村くんは、
「…いいよ。」
って言って一緒にトレーニングルームを出た。

周りの部員がにやついてるのが見えたけど、もう後戻りはできない。

「話って何?」
西村くんは私の目をジッと見ながら聞いてきた。

一瞬頭が真っ白になったけど、私は山本さんから聞いた話をした。

西村くんは私の話を聞いて、
「場所変えよ。」

と言って、中庭に連れ出した。

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