あおいの光
あたしは学校帰り、
いつもパパと食事するホテルに行った。

顔見知りのウエイターがいるレストランなので
予約よりかなり早く行ったのに、夜景の見える席に案内してくれ、紅茶も出してくれた。


あたしはそれを飲みながらふと、ケータイをみた。


新着メールが1件。

『行くことにしたの?』


わたるからだった。


…そうだった。
あたし先生に話きいてもらって
わたるのメール返信してなかった。


『行くことにした、っていうかもういる。』

『どこ?』

『ロイヤルズホテルのフレンチの店だよ。』



それからは返事がこなかった。


わたるも部活してるみたいだし、忙しいんだろう。
きっと練習の合間を見てメールしてくれたんだろう。

おちゃらけたヤツだけど、心配してくれてるんだ。



あたし、
ひとりぼっちだと思ってたけど、


わたるもいる
学校の友達も



そして、先生。





時間が近づいてきた。


レストランの入口に
パパと若い女性がきた。


サユミ…



初めて会う、
パパの愛する人。



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