あおいの光
“好き”の種類が違うと、何故気付けなかったんだろう…


何故瑠菜に言えなかったんだろう。

学校では噂になった。

オレと瑠菜が
セックスしてると…

瑠菜は気にしてない

オレはそう思ってた。

比べてオレは、
気になり始めていた。

本当に仲のいい友人までが、
瑠菜を見て“仕方ない”と言った。

あんなかわいい子と同じ家にいて、我慢できないと…


それがだんだんいやになってきたんだ。

そして、
そのウワサを全く気にせず、
いつもと同じ笑顔を向ける瑠菜を疎ましく思うようになった。

「わたる!帰ろうよぉ。今日は部活ないんでしょお?」

瑠菜はいつも通り、
隣のクラスから走ってきた。
そしてオレの腕に抱きつく。

その瞬間、
オレはクラスの奴等の目線を感じた。

そして、
それに耐えられなかった。

オレは瑠菜の手を振り払った。

「瑠菜!1人で帰れよぉっ!!」

拒絶。

お互い、生まれて初めてのことだった。
< 48 / 66 >

この作品をシェア

pagetop