あおいの光
家に帰ると、父が珍しく家にいた。

「わたる。学校でなんかあったのか?瑠菜が泣きながら帰ってきて…部屋に閉じ籠ってるよ」

「…オレのせいだよ。」

「ケンカか?」

「…違う。オレと瑠菜に変なウワサがあって。なのに瑠菜は全然改めるつもりがないみたいで…」

「改めるって。疚しいことがないならべつに改める必要もないだろう?」

「だけど…オレは親友にまで妹とセックスしてるって詰られて…。耐えられなかったんだよ。」

「そっか。」

父は
瑠菜の部屋に行った。

何を言ったのだろう。

わからない。

けれど、
それは瑠菜を深く傷付けるのには十分だった。


父が戻ってきて、
「今日は母さんも遅いし、三人で先に飯でも食いに行くかぁ…」

そう言った。

だからオレは
謝るのも兼ねて、瑠菜の部屋に向かった。

部屋を開けると、
瑠菜は青白い顔でベッドに横たわっていた。

「瑠菜?」

瑠菜はビン一杯の睡眠薬を全部飲んでいた。


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