見えない二人の距離
何年親友やってると思ってんだ。
拓のウソくらい、見抜ける。
「当然だろ」
「あ~あ。え…てかそれ聞くってことはジュン、もしかして…」
今日は、本当にツイテねぇ。
こんな日は、1日が終わるまでツイテないんだと思う。
「あの女と付き合った」
拓は思ったより驚いた様子もなく、オレの肩を叩いてきた。
「まぁ、ほどほどに」
「多分すぐ終わるけどな」
いつから、こんな最低になったのか。
こんなこと本当はイヤなんだ。
でも、お前が……
澪がオレの傍に居る限り、こうしてくしか方法がねぇんだよ。