見えない二人の距離
今日は、〈史上最強にツイテない日〉
自分でそう、名付けたいくらい。
―――ドンッ!!
「いってぇな!」
だから、後ろからいきなり誰かがぶつかってきたのだってツイテないから
そうだよ。
「……澪」
例え、おまえでも。
振り向いたオレの目の前に、なにやら気にくわない顔をする澪がいた。
「なんだよ」
今日はオレ、イライラしてんだ。
おまえにだって会いたくねぇんだよ。
「………」
澪は返事もせずに、オレをただ睨んできた。
ああ…
本当に、オレ今日はダメだ。