見えない二人の距離


まじかよ…


今、一番聞きたくない声。


そのまま帰ればいいものを
自然と、耳をすませてしまう自分。



「ごめん…」


「ごめん?謝るんだったらもっと違うこと考えろよ」


「……でも、たまにはっ」


「たまにもなにもねぇよ!年に1度だけなんだぞ?」



誕生日の話か?


下駄箱に寄り掛かりながら会話を聞いていると、なんとなく話がみえてきた。



「そ…だよね…」


「はぁ…おまえ使えねぇな」



は?


ただでさえイラついてんのに、アイツの言葉はもっとイライラする。


ありえねぇ…




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