見えない二人の距離
澪はまた俯いてしまった。
やべ…
「今日はオレんち来いよ。飯作ってくれればそれでいいから」
本当は来てほしくねぇ。
できれば断ってほしい。
「純平…あたし…」
「オレ、お礼とか気にしてないから」
澪の言いたいことがなんとなく分かる。
どうせ、まだ悪いと思ってんだろ?
だから、また謝ろうとしたんだろ?
「あ…うん。じゃあ夕食作らせていただきます」
「よし」
オレと居るときくらい
笑っててくれよ。
数少ないおまえの笑顔を
オレが見てたいんだから。