見えない二人の距離
「純平…一緒に使おう?」
「!?」
オレの足が動かなくなった。
オレの耳はおかしくなったのか?
「…純平?」
それとも、澪がイカれたのか?
背中から伝わる澪の体温が、さっきよりも熱く感じる。
いや…オレがイカれてる。
「冗談はやめろ、そういうこと言うなって前にも言っただろ。忘れたのか?」
再び足を動かす。
期待させるな。
オレには、もう望みはねぇだろ。
「………冗談じゃないよ…」