割り切りの恋人たち【後編】
 こんな廃れた社会にした者たちを責めるべきであろう。
 弘美はやたらと暗がりを好んでいた。
 風呂も電気を消して入った。
 あえて口に出しては言わないが、弘美は結婚生活を良くは思っていないようだった。俺は弘美の全てを知っている。
 だからそう思った。
 そしてシミや傷というものは心にこびりつくものだけではないというとだ。
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