割り切りの恋人たち【後編】
 何年、そして何十年と異性との出会いも無いまま歳だけ重ねていく。
 そんな毎日を過ごしていたら、俺ならきっと発狂しているかもしれない。
 いや、絶対に発狂している。
 男が女を、そして女が男を求めるのは、ごくいたって自然な感情だ。
 そんな自然なことすら、捨て去ってしまっていた弘美。
 いや、そうせざる終えなかったのだろう。
 それが社会生活というものだからだ。
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