割り切りの恋人たち【後編】
それに、もしも割り切りをやっていなかったら、弘美とは2度と出会うことはなかっただろう。
春の暖かい風が吹き抜ける。
弘美のポニーテールが風になびいた。
「風、気持ちいいね」
弘美は空を見上げながら言った。
「あぁ気持ちいいよな」
俺は弘美にそう言った。
「これ似合うかな?」
弘美はそう言いながら、右手でポニーテールを2回ほどなでた。
だから俺は「あぁ」と一言だけ答えた。
「昔っから直行は、一言だけだったよね。あたしさ30歳も過ぎてポニーテールにするの恥ずかしかったんだけど、やってみた」
と言いながら、弘美は無邪気に笑っていた。
俺は懐かしく思っていた。
弘美のポニーテール姿を……。
春の暖かい風が吹き抜ける。
弘美のポニーテールが風になびいた。
「風、気持ちいいね」
弘美は空を見上げながら言った。
「あぁ気持ちいいよな」
俺は弘美にそう言った。
「これ似合うかな?」
弘美はそう言いながら、右手でポニーテールを2回ほどなでた。
だから俺は「あぁ」と一言だけ答えた。
「昔っから直行は、一言だけだったよね。あたしさ30歳も過ぎてポニーテールにするの恥ずかしかったんだけど、やってみた」
と言いながら、弘美は無邪気に笑っていた。
俺は懐かしく思っていた。
弘美のポニーテール姿を……。