MEMORY~A Promise with them~
 

「仲岡稀莎 23歳
独身 彼氏いない歴23年
恋人募集中」


「ちょっと!千佳最後の余計よっ」


えーっと ち…ちば…
あっ!千葉南都だ
千葉南都が稀莎のフルネームを言うと次いで小湊が補足を言い出す。


彼氏いない歴23年…?


「…それ、本人が言ったのか?その 〝彼氏いない歴23年″って…」


「はい! 『彼氏いるのー?』って聞いたら 『できたことないわ』 って…」


「えー でもでも」


小湊千佳が俺の問いに答えると違う女子生徒が反論する。
そうして次第に井戸端会議的なノリへと変わっていく。

楽しそうに盛り上がっている彼女達を見ると思い出してしまう。


アイツ等の
すれ違う前の〝あの頃″を―――







〝稀莎っ! ちょっと聞いてよー〝大悟〟ってば


はいはい ノロケ話はもうお腹一杯でーす
ねえ 陸

あはははは


おい 陸のヤツ爆笑してるぞー

あっちょっとホントだ〟







確かに笑いあってた 俺等
皆で集まるのが楽しくて、家に帰るのが惜しくて堪らなくて

毎日、毎日、集まってれば話題が尽きそうなものなのに、それでも尽きることなく色んな話をして、バカやって…
夜が明けるまで一人も欠けることなく一緒にいて



 
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