MEMORY~A Promise with them~
「すきありっ!!」
「あっ こら!!!」
呆れた顔をして見つめていたら、両端にいた2人が一瞬の隙をついて同時に横を走り出す。
「安心してー 稀莎ちゃんの分まで見てくるから♪」
「みなの分もねー
だから 後頼んだ!!」
そう言うと2人は あたしとあたしの目の前にいる【千葉 南都‐ちば みなと‐】に手を振りながら走って行った。
「ちょっと!!! 待ちなさいっ 貴女達!」
彼女達の方を振り向き
そう叫ぶも虚しく廊下に響き渡るだけ。
頭を抱え思わずまた溜息をつきそうになると 後ろにいる千葉さんが口を開く。
「ごめんね 稀莎ちゃん
次から ちゃんと授業出るように言っとくから」
顔の前で手を合わせ 申し訳なさそうに言う彼女を見て 不思議に思いあたしは聞いてみる。
「千葉さんは 行かなくて良かったの?
せっかく小湊さん達と一緒に授業ぬけてきたのに…」
「あっー うん
特に興味ないし それに…何だかモヤモヤするし」