愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜
「“でも”、何ですか?」


「私なんか、ダメなんだってば……」


「何がダメなんですか? はっきり言ってください」


「歳が……。あなたより8つも上なのよ。そろそろシミとかシワの心配をするような歳なんだから」


「そんな事、俺はちっとも気にしません。それに志穂さんは若く見えますから。一緒にいると、歳の差なんて感じません」


「私は感じてしまうのよ」


「それって、つまり俺がガキに見えるって事ですか? 俺なんかじゃ、恋愛の対象にならないと……?」


「それは違うわ。そんな事ない。そりゃあ、祐樹の事は“若いなあ”ってよく思うけど、立派な大人だし、逞しいところもあって、素敵な男性だと思うわ」


「だったら、何も問題ないじゃないですか?」


「でも、私には過去が……」


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