愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜
「疲れてるのに、いいんですか?」


「いいの。大丈夫だから、お願い……」


「わかりました」


私はベッドの端に寄り、そこへ神林君が体を横たえた。


「ねえ?」


「はい?」


「私に何か隠してない?」


「俺がですか?」


「うん」


「隠してる、ってわけじゃないけど、言いそびれてる事なら色々ありますよ」


「例えば、どんな事?」


「えーと、そうですね……」


“実は彼女がいるんです”なんて、軽い調子で言うのかしら……


あ、イヤだ。今はそんな言葉、聞きたくない。


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