愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜
私達が近付くと、“彼女”は椅子から立ち上がり、ニコニコしながら私を見ている。


この子、何で嬉しそうに笑ってるんだろう。私を見て、優越感を感じて?


「この人が、谷崎志穂さんだよ」


祐樹が“彼女”にそう言ったので、私も一応ご挨拶をしようと口を開きかけたら……


バサッ

きゃっ

ムニュ

えっ

チュッ


ってなった。説明します。

“バサッ”は、彼女の髪が私の顔に掛かった音。

“きゃっ”は、それに驚いた私の悲鳴。

“ムニュ”は、私の体に押し付けられた彼女の胸の感触。結構大きいみたい。

“えっ”は、私が発した疑問の言葉。

そして最後の“チュッ”は、彼女が私のほっぺにしたキスの音だ。


キス……!?


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