愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜
勢いには違いないけど、それだけじゃないと思う。


阿部から助けてくれた時の、祐樹の笑顔を見た瞬間、たぶん私は恋に落ちたのだと思う。

それを祐樹には言えないけど。


私が答えずにいると、「俺は嬉しかったんですよ」と祐樹は言った。


「え?」


「前にも言ったと思いますけど、俺は主任、いや志穂さんに憧れてましたから」


「確かにそれは聞いたけど、上司とか職場の先輩としての私にでしょ?」


「それもありましたけど、それだけじゃないです。つまり、女性としての志穂さんに憧れて、個人的にお近づきになりたいな、って思ってました」


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