愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜
「嘘でしょ?」


「嘘じゃないですよ。俺は志穂さんをデートに誘いたくて、でも声を掛ける勇気がなくて、あの飲み会が志穂さんに近付くチャンスかなと思ったんです。それなのに、エロ部長が邪魔で……
しかも俺の志穂さんにベタベタ触りやがって……」


祐樹はさも悔しそうな顔をした。
それにしても“俺の志穂さん”だなんて……

その言葉に私の胸はキュンとなった。


「でも、結果オーライでしたけどね。いきなり深い仲になっちゃったのは誤算でしたが、志穂さんと恋人同士になれて、すごく嬉しかったです」


「それ、ほんとに本当なの?」


「本当に決まってるじゃないですか。何でそんなに志穂さんは疑ぐり深いんですか?」


「だって……」


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