オレが死んだ
「今から止めてた時間、
再生し直すから待ってて」
「…は?」
大空は目を閉じた。
そしてすぐに、無音のなかに「カチッ」という音が聞こえると公園で遊ぶ子供の声がわいた。
「よし、完了」
「え?」
「あははっ、言いそびれてた
俺が時間止めてただけ」
「…ぁあーもう意味わかんねえよココ!!!」
「死んでも俺らは今までの景色を見ながら、今までの暮らしをしながらせいかつできるってことなんだよ。
再生・一時停止は俺が勝手に習得した」
「そんなこと可能なのかよ…
で…死んだって言ったり死んでないって言ったり…」
「死んでないよ。生と死の間」
「…」
「里澄がいる病院はわかってる、里澄の親も来てる。行こう」
大空は俺の腕をつかむと宙に浮いた