お嬢様の秘密
-ローゼ様side-

みなさん、はじめまして。


裃学園の学園長、秋本莉依紗です。


私の本名を知っている人は数少ないの。


たぶん学園の人は知らないんじゃないかな。





「ユリ様を転校させて大丈夫?」


身内に敬称を必ず付けるのはなんとなく私達の暗黙のルール。


「たぶん.....。そんなたいしたことにはならないと思うわ。」


「桜井は知ってるの?」


「理央は知っていると思う。しかも細かい事情も。アイツから聞いてるかも。だから.....。」


「だから?」


「理央をはずそうかな....。ユリさんの執事にしようと思ったけど。」


「え?もしかしてまだ見習いの玲央をつける気?」


「そう....。まぁいいや。はずすのはまた後にして.....。ユリさんに父親のこと少しでも何か話した?」


「えっと.....。まだっていうかお姉様が言うなって言ったんじゃない。たしか記憶にないくらい帰ってきてないんだけど....。」


「そうだった。出張中とでも言っておいてって言ったんだっけ。」


今話しているのは、秋本家の秘密。


もうこれ以上お聞かせするのは出来ないわね....。


-ローゼ様side end-
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