お嬢様の秘密
動かない頭を無理矢理回転させる。


あのあとの記憶……。



「う……あ…はぁはぁ。」


喉がめちゃめちゃ痛い。


多分、煙の吸いすぎだ。


どうしても思い出せない。


葵と別れて.....。


じゃあすぐに意識をなくしたのかな?




それにしても。


ここ、どこよ?


学園の地下室とか?


そんなのあったっけな....?


聞いたことないよ。


あったとしてもたぶん普段寄り付かない場所よね。




ーヒタヒタ


誰か来る。


「あら?起きたのね。」


感情のないこの声は…………


「真理亜様....。」


車椅子に乗っていた。


整い過ぎた顔は恐ろしいほど無表情で背筋が凍るよう。


「死んだように眠っていたわ。…………本当に死んだかと思ったのに。凄い生命力ね。」


妖艶に笑った。


何も言い返すことができない。


「あなたに死んでもらっても良かったんだけど、そうすると1つ大変なことがおこるのよ。」


何....?


じゃあ最初からこんなことしないでよ………
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