お嬢様の秘密
ここから出る方法....。


なかなか思いつかないな....。




気づけばシルバー様に電話してからそれなりの日数が経っている………感覚だけしか頼れないからわからないけど。


そういえば今って何日?


たぶん冬休みは終わっているはずよね………


結局教えてもらってないような.....。


でも3度の食事がしっかりできているだけでまだまし。


ストーブをつけたらたちまち一酸化炭素中毒になってしまうから毛布にくるまっている。


そろそろ寒さに限界を感じつつある。



―ガチャ


「あら?くたばってる?」


そりゃそうでしょ。


って誰?


「あなたにいいこと教えてあげる。」


この声は.....。


.....美穂?


急に何?


「今からあなたをここから出してあげる。」


「急に何....?あなたから見て私はどう見ても敵よね?」


「信用してないの?」


「そりゃそうでしょ....。」


監禁してる人を誰が信用するか!!


「まぁいいわ。あなたが明日起きた時はベッドの上だから。」


どういう意味...?


「じゃあね。」


美穂は帰っていった。


あの言葉を信用するなら私は明日ここにいないってことよね?


じゃあどこにいるのよ!?


まさか自分のベッド?


いや....それは違う。


自分の部屋のベッドとは言っていなかったから。


言葉の危に引っかかってはいけない...。


とりあえず盗聴覚悟で電話してみるか………



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