お嬢様の秘密
-莉依紗side-


「シルバー様?只今到着しました....。」


夏菜さんが来たわね。


「そこの座布団に座りなさい。」


「分かりました。」








私がみんなを招いた部屋は純和風の和室。


というより茶室かな?


私が点てたお茶をお出しするの。


私の旧姓は山岸って言うんだけど、その山岸家の女性のしきたり。


特に私のお母様はお茶を入れるのが上手いの。


それで茶道家もやってるんだけどね。






で、今いるのは夏菜さん、玲央、梶原、葵、そして....吉崎。


そろそろ呼ぶか....。


「恵梨香。来なさい。」


―スー....


元お嬢様だけあってふすまの開け方はとてもきれい。


「莉依紗....。こんな部屋持ってたのね....。」


「今はそんな話してる場合じゃないでしょ!」


「はーい。相変わらず怖いんだから。」


文句を言う恵梨香はシカトしよう。
< 217 / 312 >

この作品をシェア

pagetop