お嬢様の秘密
『我ら3人はこの国一番の学校をつくろうと奮闘した。


3人とも平安から続く資産家だったから金はたんとある。


しかしまじないが得意な太一がよからぬことを言った。


【これから何年先になるか分からないがこの3人の誰かの子孫が過ちを犯す。自分の哀れさから己の心を壊していくことになるだろう】


3人で考えた末、学園の管理者は新太郎の家系が継ぐこととし、学校のどこかに3人の持ち財産を隠しておくことにした。


もしこの学校が運営出来ぬようになったら使えるようにと願いを込めようと思う。






未来の子孫へ。


家族は大事にしておるか?


この日記を読んでる人は孫か?ひ孫か?


それは分からん。


この学校は必ず守りぬいていってほしい。


この日本国を良くしていく人材を作っていく学校にしてほしい。


今、この国は荒れておる。


未来への扉は自分で切り開くしかない。


過去にすがりつくような人間には育てるな。


天界から子孫の健闘を見守るとしようか。


我の願い、未来へ託す。



1812年3月17日  3人を代表し山岸新太郎』






ここで日記が終わっていた。


過ちを犯すとは恵梨香さんの娘真理亜のことだろうか....。


和室の部屋に沈黙が漂った....。


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