お嬢様の秘密

「ねえ。テストどうだった？」


さっそく夏菜が聞いてきた。


「あれ簡単だったよな。」


「うん。というかあんなテストに４時間もいらないよね。」


「あぁ。」


「２人とも満点の自信あるの？」


「「もちろん。」」


「やっぱ。そう言うと思った。」



そんな話をしていた時。


「玲央様。到着いたしました。」


「あぁ。やっぱ車は速いな。」


「玲央またね！」


「明日の結果楽しみだね。」


「おう。じゃあな。」


そう言うと玲央はそそくさと家の中に入っていってしまった。



リムジンの中は私と夏菜の２人になる。


「ねえ夏菜？今日の玲央。様子がおかしくない？」


「それは朝話したことの続きってこと？」


「そうだけど。夏菜は気にならないの？」


「気になるけど.....。」


夏菜は少し寂しそうな顔をした。


「知ってる？玲央ってユリが好きなんだよ？」


「まさか。でもそれが....どうしたの？」


「最近玲央ってため息が多くなってるの知ってる？」


言われてみれば確かに。


「それなんじゃないのかなって。」


うーん.....。


夏菜ってどこまで鈍感なのかな？


玲央が好きなのは私じゃなくて....。




「夏菜様。到着いたしました。」


タイミングがやや悪く夏菜の家に到着してしまった。


「桜井さん、タイミングをよんで.....。」


夏菜がそっとつぶやく。



「またあしたね。木曜日だっけ？結果を見に行こうね。」


「うん。じゃあ明日は夏菜の家の前に集合ね。」


さっきの話のときより夏菜の顔が明るくなってよかった....。