お嬢様の秘密
-莉依紗side-


今は私の屋敷の医務室にユリを寝かせている。


「奥様。屋敷全体に沙那様がいらっしゃることを連絡いたしました。」


「ありがとう。」


沙那のことだからあと30分くらいで来るでしょう。


「無事で良かったわ……。」


私はユリの額に触れた。


少し熱が出ている。


「ん………。お母さん……?」


ービクッ


「お花きれいだね。持って帰ってもいい?」


これはユリさんの寝言……寝言よね?


「莉依紗様?お顔の色が優れないようですが……。」


葵に心配された。


「疲れかしら?皆さんも休みなさい。」


「じゃあ高澤くんと私たちは帰ります。」


「部屋を用意したわ。帰らなくていいわよ。」


「ホントですか?」


「じゃあお言葉に甘えて……。」


ユリさんが起きたときに2人がいないと心配だし。


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