お嬢様の秘密
-玲央side-


兄貴と話した夜。


俺はベッドに寝転がりながらため息を一つ吐いた。






ん?


何か電子音が聞こえる....。


耳をそばだてて聞いてみると、どうやら旦那様とつながっているパソコンからなっているようだった。


-パカ....


開けるといつものようにプチっと勝手に画面がついた。



旦那様がいるは.....え??兄貴??


「お前の表情わかり易すぎだろ。」


呆れたと言わんばかりに兄貴がため息混じりでつぶやいた。


「兄貴が表情を作らないだけだろ?」


「パソコンに写っている人がいつもと違うだけで驚いているところを見れば、お前もまだまだだな。」


「....。」


それはご尤もだ。


だけど兄貴が何の用だ?


さっき会ったばかりじゃないか。


「兄貴、何の用?」


「実はお前に急な用事があるんだが....。」


そこまで言ったところで兄貴は言うのをためらったようだ。


なぜ?


俺は嫌な予感がした。
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