お嬢様の秘密
次の日、学校で....。


「おはよ!」


「おはよ。どうしたの?夏菜。朝からテンション高くない?」


「そうだな。いつもの夏菜らしくない。」


「やっぱ玲央もそう思う?」



そのとき、担任が入ってきた。


「おはよ~!テスト返すぞ!」


朝からか....。


気が萎えるのわからないのかな....。


「今回のテストで、我が高校、歴史に残る快挙が起きた。」


へぇ~。


まあ、この高校は今年で100周年だからね。


でも何だろ?


「今回のテストで満点だった奴が3人いた。」


「「「え-----------」」


教室が喚き立つ。


隣のクラスも同じような声が聞こえてきた。


「だって今回の範囲が狭かったのに難しかっただろ?」


という声も聞こえてくる。


ふーん。


私そう言うの興味ないや。


夏菜と玲央の方も見てもやっぱり同じ表情だった。


『驚くことじゃねえよな?テストって言われたところが出るだけだし』


って顔をしてる。


2人とも涼しげな顔をしているね…....。


気持ちは分からなくはないけど。


今回のテストは結構易しめだったしね。


「それは......。後ほど。」


その時、うちのクラスの『進路は芸人希望』の子が数名ずるっとこけた。


.......可哀想なことにスベったけど。


「まぁまぁ。結果は昇降口に張ってあるから見とけ。」


言うだけ言って担任は出ていった。


絶対、あのコケた反応を見たかっただけだよね。


時代遅れだね。



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